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第55号:1人粗利最大化経営へ、確実に歩みを進める方法

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「A社長、1度に取り組むべきことは1つです。」

 A社長とのコンサルティング導入検討面談時に、私がお伝えしたことです。A社は社員数30数名の会社で製造業を営んでいます。

「受注価格を何とかして上げていきたいです。また来月、従業員の最低賃金が上がります。弊社はパート社員も多いものですから、数百円のアップも見逃せないコストアップに繋がります。取引先からの要求も厳しくなっています。」

 A社長は更に続けます。

「工場や営業面でも、無駄が多いように感じています。数字化できていない部分で、効率が悪い、本当はもっと短時間で仕事を捌けるのではないかと思うことがあります。数名いる管理職も現場に入ってしまうことが多く、私が入らないと改善も新規開拓も進みません。」

 その後も評価、賃金、資金繰りなど様々な現状をお話しなさるA社長。それだけ経営を変えていきたいというお気持ちも強い証拠です。

 弊社が提供している「1人粗利を最大化する経営になっていく」にはセオリーがあります。当たり前と言えば当たり前ですが、モノでも建築でも料理でも、正しい素材、正しい手順を踏まなければ狙いの仕上がりは実現できません。順番を変えてしまったり、複数の工程を無作為に同時進行してしまえば、どこかで齟齬が生じてトラブルや不良が発生します。

 事業作りも同じです。中小規模の会社が1人粗利の最大化を目標とする経営をするには、取り組むべき仕組み作りとその手順があります。当然それは、薄利多売を目指す経営や、大企業を目指す経営とは違うノウハウになります。

 早く1人粗利を上げて、高収益と高賃金を両立できる状態にしたい。だから自分を追い込んででも一気に体制変更を進めたい・・・これがA社長の願いです。ご自身を追い込んででも目標を実現したいというのは、大変素晴らしい姿勢です。私もその姿勢には素直に感銘を受けます。

 一方で、それは熱意だけでなく「焦り」という気持ちからも生じています。熱意を持って取り組むことは重要ですが、焦りは禁物です。スピード感は必要ですが、焦りによって様々な課題を一気に扱おうとすると、混乱と散漫を生みます。

 重要なことは、熱意とスピードを「1度に1つの仕組み作り」に注力することです。1つの仕組みに集中し、それが出来たらすかさず次の仕組み作りに注力し・・・これをスピーディに進めていくことが重要です。

 ここで問題になるのが「では何からどの順番で進めていくべきか」ということになります。ここで落とし穴があります。それは「取り組めそうなことから取り組む」という判断をしてしまうことです。

 この判断をすると、1人粗利を最大化するという目標には届きません。理由は明快です。「取り組みやすい」、ということとそれが成果に与えるインパクト」は関係ないからです。

 熱意を持って注力すべきは「いま現在作りあげるべき仕組みづくり」です。自社にとって難しいことだとしても、いま優先すべきことに取り組むのです。そしてA社含め多くの場合、それはかつて取り組んだことのない難しいことであることが大半です。

 なぜなら、今1人粗利が上げられない状態になっているのは、「備えているべき仕組み」が備わっていないからです。これまでなかった仕組みを入れるという事は、自社にとって初めての仕組み作りをやるということです。

 だからこそ、1度に1つの仕組み作りに注力しなければならないのです。3つも4つも仕組みを変えたり新たに入れるというのは、力の分散であり、まともな仕組みとして仕上がりません。

 弊社のコンサルティングが、取り組むべき領域、構築する仕組み、その手順と工程を体系化している理由はここにあります。備えているべき「仕組み」と「作るべき手順」は、どの会社もそれほど変わりません。

 しかしその「中身」は、それぞれの会社によって異なります。たとえば「独自価値の具現化」は、1人粗利を最大化を目指す会社には必ず必要な仕組みと考え方です。しかし「美観品質に価値を見出すa社の独自価値」と、「特殊加工に価値を見出すb社の独自価値」の中身は、全く異なります。

 それはコンサルティングでご提供した提言やマニュアルをもとに、社長が脳に汗をかいて考えなければなりません。これまた当然です。他所の会社と同じ独自価値ならそれはモノマネであり、独自でもなんでもなく、価格主導権を握れないからです。

 それは「受注導線の構築」「経営方針による組織のベクトル調整」「業務と管理の標準化」といった、1人粗利最大化に必要となる各仕組みについても、社長が中心となって自社ならではの形にしていかなければなりません。

 それらは全て初めての事であり、簡単な仕事ではありません。しかし、正しく手順を守りながら1つ1つを構築すれば、これまで会社になかった「1人粗利最大化」に必要な仕組みがしっかりと実装されていきます。これを必要な仕組みと手順を無視してしまったり、焦りに任せて全てを同時進行的にやろうしてはなりません。

 私はA社長に、これから数か月かけて取り組むべき仕組み作りと実装手順をお伝えします。その熱意を、「一度に一つの仕組み作り」に注力していただくためです。この先1ヶ月で取り組む事項、次の1ヶ月に取り組む事項が明確にし、組織の力を1点に集中させます。これが変革を加速させる最大のポイントです。

 あなたは、会社を変えていくために必要な手順を明確にしていますか?力を分散させず、一度に一つの取組みに注力していますか?

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