有限会社きくわん舎様

先生と出会って教わったことを、もし5年前10年前に持てていたら、会社は今頃もう楽勝だったと思います
有限会社きくわん舎
代表取締役社長 吉田博様
事業:革製品の製造販売
■革製品を作って、この商売をもう50年近くやっています
うちは革のバッグや小物を作っている会社です。財布とか小物から始まって、今はバッグまでいろいろ作っています。工房で作ったものを、都内と地方にある店舗で販売するという形で、この商売を続けてきました。
もともとは若い頃、友人と原宿の露店から始めたんです。そこから会社を作って、店を構えて、この仕事をずっと続けてきました。だからこの商売ももう50年くらいになります。
そのくらいやっていると、自分の商売のことは分かっているつもりになるんですよね。実際、いろんな有料の情報を取って読んだり、世界経済の話なんかも結構聞いていました。
でも今振り返ると、自分の商売のことは本当は分かっていなかったんだと思います。
今までも、こうやれば売れるとか、こう作ればいいとか、感覚では分かっていた。でもその裏側にはやっぱり数字があるわけじゃないですか。そこには目がいっていなかった。
■現場にいると分かるからこそ、客観的に見えなくなる
コンサルティングを受けた当時は正直かなり苦しかったですね。
状況なんてそんなにコロッと変わるものじゃないし、「今はこれをこうやってやっていくしかない」という答えは自分なりには持っていたんです。でも、その元気が出なくなっていた。次のことをやっても焼け石に水みたいな感じでした。
それと、現場にいると分かることも多いんですが、逆に現場にいるからこそ客観的に見えなくなることもあるんですよね。自分では一生懸命やっているつもりでも、経営全体として見たときに、本当にそれが正しいのかどうかが分からなくなってしまう。そういう中で、「今、自分たちは何をやるべきなのか」がはっきり見えないというのは、やっぱり苦しいものです。
■経営の数字のメカニズムを解き明かしてもらった
先生は、「ここはこういう数字のメカニズムになっている」「だからこうなる」ということを、きちんと解き明かしてくれました。
今までは、表に見えている現象だけでやっていたんです。でも裏側にはちゃんと数字の構造がある。それが全部つながって見えるようになった。それで「ああ、そういうことか」と飲み込めた感じがしました。
それと、教えてもらったことをすぐに表にしました。何がどれだけ売れたかを、バッグと小物と他社製品とで分けてまとめていく書面を作って、数字が出たらすぐに先生からもらったデータに当てはめて引き出せるように、一枚の表をみんなで作ろうとしたんです。あえて手書きで見やすくして、紙の中で収まるようにして、何枚なら集計を取りやすいか、そういう話も全部しながらやりました。
そうすると、催事だったり月次だったりで、何がどれだけ出たかがすぐ分かりますからね。傾向もつかめるし、それがそのまま生産計画にも直結していくんですよ。数字は作らなきゃいけない。でも数字ばっかり作っていると、今度は物が作れない。どれをどうカバーしなきゃいけないかも、この表を基準に考えられる。かなりいろんな考え方ができそうなんです。
■今までは、労力と売上が比例している感覚があったんです。でもその感覚が全く変わりました。仕事はすごく楽になりましたね。

代表取締役社長:吉田博様
何度目かのコンサルティングのあと、すぐに値段を掛け替えました。これが一番大きかったですね。今一番売れているものの金額を、だいたい10~15%を目安に変えたんです。
値上げって怖いんですよ。売れなくなったらどうしようって思う。でも実際にやってみたら、逆でした。
例えばボディバッグなんかは、値上げした方がむしろよく売れているんですよ。
それと、自分が弱気になってしまう値段よりも、少し高くした方が、ドンとしていられる。自信を持って売れるんです。値段を変えても売れたという安心感があると、言葉に嘘っぽさがなくなるんですよね。ビビらなくて済むようになる。
分からないから恐怖なんですよ。なんで恐怖なのかというと、作っているものの価値をちゃんと見定めてもらえていなかったからです。
でも先生は、数字のロジックを僕らに教えながら「2割上げてもそのリスクは小さいですよ」と示してくれたんです。それを聞いたとき「なるほど、そうか」と思いました。
それだけじゃなく、先生からは「いや、まだいけるでしょ」と言ってもらえた。励ます感じではなくて、うちの商品とスタンスから価値を見抜いて、「御社のモノ・売り方なら、もっと上がっても大丈夫じゃない?」という、ちゃんとした冷静で的確な評価として言ってもらえた。
それが大きかったです。そういうのが全部噛み合わさって、風向きが変わったんだと思うんです。とにかく、みんな変わりましたよ。仕事の感覚も変わりました。
今までは、労力と売上が比例している感覚があったんです。でも価格を上げたことで、その感覚が全く変わりました。むしろ仕事はすごく楽になりましたね。
■「みんなよく働くけど連携が取れない」が変わり始めた

コンサルティング参加メンバーの方々
そして一番大きかったのは、会社の動きが変わったことです。うちの会社の人間は、みんなよく働くんです。でも連携が弱いところがあった。僕が口で言っても、なかなか動かなかった。
でも数字を共通のものとして見える形にしたことで、みんなの見方が変わりました。
何がなぜ売れているのか。どこに力を入れるべきなのか。それをみんなが同じものを見て考えられるようになった。
それまでは「社長が言っていること」という感じだったのが、「自分たちが作ったもの」という意識に変わった。今までは言われてやっていたのが、自主的に責任を負うようになった。目が覚めたような感覚、自分の居場所がハッキリわかった・・・という雰囲気が社内にあります。
その結果、会社の動きが変わりました。それと、値上げをしたことで社員も「技術の安売りはしない」という意識になってきていると思います。
■これからコンサルティングを検討する経営者の方へ
私の立場から言うと、コンサルティングを受けるかどうかというのは、結局は人を見ることになると思います。どんなに立派な理論でも、どんなにすごいノウハウでも、相手の心に届かなければ意味がないですから。
白井先生の場合は、こちらの状況をちゃんと見ながら話をしてくれました。全体を俯瞰して状況を判断してくれるし、そのうえで「今はここですよね」という話をしてくれる。しかもそれを、こちらに届く形で伝えてくれる。
そこが一番大きかったと思います。
私たちの仕事は、人にも物にもかなりうるさいんですよ。そうじゃないと、いいものなんて作れませんからね。もうちょっとこうした方がいいとか、こうあるべきだとか、そういうことばかり考えて仕事をしています。
でも私が見ているのは、見た目じゃないんです。その人の心根です。そこが一番大事だと思っています。
商売って、結局そういうところが出ると思うんですよね。ご都合主義であっちこっちやっていたら、お客様にも伝わると思うんです。「あいつはずるいやつだ」と思われたら、もう価値がない。
だから私は、一本筋が通っていることは大事だと思っています。白井先生は、そういう意味でも信頼できる人だと感じました。それで私は思いました。
「先生と出会って教わったことを、もし5年前10年前に持てていたら、会社は今もう楽勝だったと思うんですよ。」
本当に今行き詰まりを感じている会社にこそ、会ってもらいたいと思います。自分は何年もこの商売をやってきて大体のことは分かっているし、物凄く良い時期だってあった。それでも世の中に大きな変化があると、どうにもならないこともあります。社長本人が行き詰まると社員も行き詰ってしまう。
今、経営の中で迷っている社長がいたら、一度話を聞いてみる価値はあると思います。私はそう思っています。